INTERVIEW #02 原子の不思議な性質を
追究し、研究・開発職へ。
自分らしい研究を続けられる
職場に惹かれたT.O.| 開発・生産技術職早稲田大学大学院 先進理工学研究科 化学・生命化学専攻 修了
2021年入社(新卒採用)開発部門が行った小規模実験のスケールアップ実験を実施し、問題なく製造できるかを検証する。AIなど最新技術の導入も視野に入れ、試作品の精度を上げていく。
追究し、研究・開発職へ。
自分らしい研究を続けられる
職場に惹かれた
2021年入社(新卒採用)
金は赤色に見える?!
その好奇心から微粒子の研究に没頭
大学院時代は物理化学の分野で、光と物質の相互作用について学んでいました。なかでも研究対象は、金の微粒子に集まるエネルギーについてです。金は一見すると黄色に見えますよね。ですが、小さく分解すると赤色に見えるんです。昔の赤いステンドグラスや江戸切子のグラスにも金が使われていることもあります。学部時代の授業で教授にそう教わり、世の中にあるさまざまな元素を突き詰めると、まだまだ自分の知らない不思議な性質があるんだということにワクワクし、物理化学にのめり込みました。
決め手は規模感と雰囲気。
自分らしく研究をしたかった
石福金属興業を初めて知ったのは学内説明会です。他にも素材のメーカーや研究・開発職に携われる企業を検討していましたが、最終的な入社の決め手は規模感と雰囲気でした。当社は大企業に比べ規模は大きくありませんが、それでも自分らしく研究できる環境があります。私は自分で考えて研究や開発をやっていきたいという思いが強かったので、説明会や口コミサイトを通じて、当社にはその環境があることを知り、入社を決断しました。説明会の段階で、石福金属興業が燃料電池や触媒などを扱っていることを知りましたが、入社前は何かを具体的にやりたいというよりは、ざっくりと化学系で様々なものを開発できそうだというイメージでしたね。
新製品を製造工程に
持ち込む前の検証を入念に
現在、私は生産技術を担当しています。製品開発の流れとして、まずは開発部門が小規模実験を行い、その後生産技術部門が製造スケールを上げた場合でも製造可能かを入念に確認します。検証を通じて、問題なく製造できると判断できた場合に製造工程に移行します。しかしながら、小規模実験では成功しても、規模を大きくすると新たな課題に直面することもしばしば…。それらの課題がうまく改善できて大量生産が開始できたときには、やりがいを感じますね。
実験中に容器から泡が
溢れそうに…。製造工程前の
検証の重要さを学んだ
スケールアップ実験中、触媒を反応させるために還元剤を使用したのですが、過剰に反応し過ぎて、容器から泡が溢れてしまいそうになったことがあります。「まずい!」と思い、実験を一時停止しました。実験段階でしたので事なきを得ましたが、これが万が一スケールアップ後の製造工程で起こっていたら、大きな事故になっていたかもしれません。この経験によって、安全性が不十分な設計のまま製造工程へ進めるのではなく、早い段階で問題を特定し、解決策を考えることの重要性を学びました。実験で失敗したことで十分な検討と対策ができ、製造工程での危険を事前に取り除くことができてよかったです。
最新技術を活用して開発を促進。お客様に選ばれるために
今開発している試作段階の製品を、お客様に採用していただけることが一番の目標です。そのためにもいち早く効率的に製品や製造工程を開発することが大切。今はAIや機械学習などの技術も発展しているので、今後はそれらも活用しながら開発を進めていきたいと考えています。研究段階での成功例や失敗例において、なぜその結果が出たのかを、AIを用いて数値的な観点から分析していきたいですね。テクノロジーの進展により、これまでと開発方法も変わってくると思いますので、最新の手法を取り入れて開発を進めていきます。
1日のスケジュール
休日の過ごし方
日々ランニング
学生時代は陸上部に所属していたこともあり、休日はランニングをしていることが多いです。フルマラソンへの出場も決めており、それに向けての練習も欠かせません。先日は荒川の河川敷を約20km走りました。荒川の河川敷は信号がないので、止まらずに走れるんです。「2時間で走る」など目標タイムを決めて取り組んでいます。走り終わったらすっかり疲れてしまい動けなくなりますが、走り終わった時の達成感や、自分の限界に挑戦することがランニングの醍醐味だと思っています。